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手の中に有るカップアイスの中身が溶けてクリーム状に成りかけて居る事にふと、気が付いた。
手中に収まる此のカップアイスは何て脆いのだろう、まるで私みたいだ、はは、などと自分勝手な妄想を膨らましながら私はカップアイスをゴミ箱に捨てた。
パソコンは起動したまま、私にも彼にも使われる事なく申し訳無さそうに光っている。彼はぼんやりと隣でテレビを見つめ、見つめ、私を見ない。
私を見ない、なんて。はっ、私は何様だ。自分の思考の幼さにうんざりしながらも、彼の見ているテレビを見てふと、青い夢、なんて言葉が思い浮かんだ。
砂浜、二人、よくあるシーン。そんなものを眺めて、こんなにも照れ臭くてベタ過ぎるシーンは私は恥ずかしくて真似できない。そして、何だか其れは自分の近くには無い、青い青い色をした果実の様なものにも思えた。
本当は羨ましいのかもしれない。本当は馬鹿にして居るのかもしれない。
私はあの捨てたアイスのように彼の隣に居るいずれ捨てられる消耗品で有って、テレビでキスをしている彼女の様な永久品希望物、だとは思われていない。
いや、私もそうだ。彼を永久品希望物だと感じていない、そんな関係だ。むつかしい。
適当な人生。のらりくらりと耳くその価値も無い私達二人は同じ様な人間と適当にくっ付いたり離れたりを繰り返していずれつまらない大人に成り、結婚して子供を生む。
愛想程度の愛情。適当な家庭。私、夫、子供、皆適当で無能で平凡。
あんなベタな事件やラストシーンは馬鹿馬鹿しいし気持ち悪い。だけど青臭い夢が喉の奥で広がって、鼻がつんとする。
彼は隣でぼんやりと眠そうに佇んでいる。名前は何だっけ、ねぇ、貴方の顔がへのへのもへじにしか見えない。
空虚感と泥臭さと、そんな羞恥心に駆られて、私は一言帰ると告げて彼の家を出た。
彼は驚いていたけれど、でも何だか如何でも良さそうにも見えた。

わたしは青い夢を、何処に落として来たのだろうか。
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2008.05.08
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